MOX燃料用の原子炉について分かってきたので、
まとめてみようと思います。
サンプル設計もあります。
◆MOX燃料型原子炉
MOX燃料型原子炉は、原子炉のウラン燃料の代わりにMOX燃料を使うタイプの原子炉です。
ウラン燃料との違いは、原子炉本体温度に合わせて大幅に発電量が上昇することです。
※高温になった原子炉は周囲にダメージを与え、一部ブロックを破壊するのでご注意ください
例えば下のようなQuad Fuel Rodの原子炉と比較してみます。

Quad Fuel Rod(Uranium)を一つ使った設計の場合、
出力は60EU/tとなりますが、
MOX燃料の場合、原子炉本体の温度をうまく調整すると

パーツのコストは跳ね上がりますが、
一つのQuad Fuel Rod(MOX)から254EU/tの出力を得ることができます。
また、ウラン燃料の半分の時間で使用済み燃料棒となるため、
MOX燃料を利用するとウラン燃料の倍の速さでプロトニウムを集めることができます。
時間に関してはデメリットでもあるのですが、
以前紹介した
IC2exの原子炉の無限稼働システム (for Minecraft 1.12.2)
まで組み上げれば、特に気にすることなく使えると思います。
◆ MOX燃料について
MOX燃料は3種類あります。
DualはFuel Rodを2つ並べて配置した物と同等の発熱・出力となります。
Quadは4つ隣接した者と同等の発熱・出力となります。
ウラン燃料と同様に、MOX燃料でも隣接して並べた場合にパルスによる上昇があります。
パルスに関する説明は今回は省略します。
簡単に言えば、燃料同士を並べると発熱と出力が跳ね上がるってことです。
◆ モジュールの効果
各モジュールの効果をおさらいしておきましょう。
# 冷却モジュール
この表の
パーツ冷却はパーツ自体の冷却能力を表しています。
本体冷却とは原子炉本体温度に対しての冷却能力です。
MOX燃料型原子炉の場合本体の温度を変動させずに冷却を行わないといけません。
なので、本体の熱に対して影響がない
Heat Ventと
Advanced Heat Ventが使えます。
ちなみに、
原子炉の本体の温度は稼働を停止してパーツを全部取り除いた場合でも保たれます。
なので、温度を調整する時のために、
Reactor Heat Ventを一つだけ入れると
単体で原子炉の温度を下げることができるので作っておくと良いでしょう。
# 熱交換モジュール
冷却モジュール同様、原子炉本体温度に影響を与えない
Component Heat Exchangerが利用できます。
Component Heat Exchangerの役割については次で説明しようと思います。
◆ モジュールの役割と熱の流れ
MOX燃料型原子炉で一番重要な要素が、
Component Heat Exchangerだと思います。
Component Heat Exchangerは
「隣接するモジュールから熱を吸い取って、蓄熱可能なところに再分配する」
という働きをします。
図で示すと次のようなイメージをしてもらえれば良いと思います。

(説明のため他のパーツは配置していません)
青いマスは熱を吸い取るマスです。
青いマスから吸い取った32[hU]の熱は、
Component Heat Exchangerを通じて
Component Heat Exchangerに隣接するパーツに分配されます。
実際には隣接パーツによって動きが変わりますが、だいたいこんな感じです。
実際にパーツを配置した例では、

こんな感じで熱が分配されます。
Dual Fuel Rodによって発熱した24[hU]が
Component Heat Exchangerに伝わります。(赤の矢印)
Advanced Heat Ventは12[hU]を処理できるので
Component Heat Exchangerはそれぞれの
Advanced Heat Ventに12[hU]ずつ分配します。(緑の矢印)
ポイントは
Component Heat Exchangerの隣接熱交換速度の上限が32[hU]となっていますが、
これは熱を吸い取る力であって、分配する能力には影響がないということです。
また、表にはありませんでしたが、
Component Heat Ventにも重要な効果があります。
それは、隣接するモジュールを冷却する効果です。
次の図のように配置すると、

Advanced Heat Ventの冷却能力は通常12[hU/s]ですが、
Component Heat Ventの効果で4[hU/s]強化されて、1つあたり16[hU/s]の冷却能力になります。
もし4つ隣接した形であれば、4方向あわせて16[hU/s]冷却能力が増えるので、
使い方次第では強力です。
ここで、はじめに見せたMOX型原子炉の熱の動きを解説すると

燃料は隣接するモジュールに熱を伝える効果があり、
また、燃料に隣接しているモジュールが一つしかないため、
Quad Fuel Rod(MOX)で発熱された96[hU]が
一番上の
Component Heat Exchangerに全て伝搬します。
そこから左右の
Advanced Heat Ventが処理可能な12[hU]だけが分配され、
残りの72[hU]が下に配置されている
Component Heat Exchangerに分配されます。
上から2番目の
Component Heat Exchangerでも同様に左右に12[hU]ずつ分配され、
残りの48[hU]が次の
Component Heat Exchangerへ分配されます。
一番下の
Component Heat Exchangerでは隣接している
Advanced Heat Ventで16[hU]ずつ冷却可能なので48[hU]がすべて分配されます。
◆ 実際の設計について
実際の設計手順は以下のようにやっています
原子炉の熱の動きをシミュレーションしてくれるリアクタープランナーというツールがあります。
https://github.com/MauveCloud/Ic2ExpReactorPlanner/releases
まず、こちらでリアクターのシミュレーションをします。
個人的には、放置しても爆発しない1サイクル通して稼働できるものを目指すのが良いと思います。
# クリエイティブモードで作成
メルトダウンしても良いようにクリエイティブで作ります。
あと、メルトダウンしなくても、設計ミスがあるとパーツが溶けることもあるので、
溶けても痛くないクリエイティブが良いと思います。
# 稼働して30秒確認
RS信号を入れて実際に稼働します。
その後30秒ぐらい確認します。
確認ポイントは
# 3分後に確認
3分後にタイマーをセットして、同じ項目の確認をします。
# プレイワールドに作成
3分後の確認で耐久や本体温度に問題がなければ実際に作成します。
作成後も30秒後確認、3分後確認は行います。
この手順でやっているので、まだ自分はプレイしているワールドでメルトダウンはしたことないです。
(機械の爆発は何度かありましたが…)
◆ MOX燃料の原子炉のサンプル
自分が設計した原子炉のサンプルを置いておきます。
とりあえず1サイクルは回る設計になっています。
もしかしたら、減らせるモジュールがあるかもしれません。
# 燃料節約タイプ

Quad Fuel Rod(MOX)を2枚のReflectorで挟んでパルスを反射しています。
Reflectorはウランを使わずに効率を上げられるので、燃料の在庫が不安なときにはオススメです。
ReflectorはIridiumが用意できるまではNeurton Refractorでも良いと思います。
リアクタープランナー向けのコードは↓になります。
000914140914140900090C0A1423140A0C09140914140614140914090C0A1423140A0C09140A14141414140A14090C09140914090C09
# 高出力型

こちらはQuadを2つ隣接させて発電量を上昇させたものになります。
ウランの在庫に余裕があって、とにかく電力が欲しい場合にオススメです。
発熱はなんと320[hU] !
80%運用だと出力がPower Teir 4になるので、変圧器などで機械側の調整を忘れずに行いましょう
(自分はMFEが吹き飛びました)
リアクタープランナー向けのコードは↓になります。
090C0A0A0C0A0A0C09140A14140A14140A14140C14140614140C140A141414061414140A140A14140A14140A14090C0A0A0C0A0A0C09
◆まとめ
いかがでしたでしょうか。
かなり長い記事で読むのも大変だと思いますが、
書くのも大変でしたw
これからMOX燃料型原子炉の設計にチャレンジしようとしている方の参考になればと思います。
間違いなどがありましたら、できれば参考ページを添えて指摘してもらえると助かります!
◆ 参考資料
日本語WikiのIC2のページ(情報が少し古い)
https://www26.atwiki.jp/minecraft/pages/778.html
IC2wikiの情報(英語)
https://wiki.industrial-craft.net/index.php?title=Nuclear_Reactor
まとめてみようと思います。
サンプル設計もあります。
◆MOX燃料型原子炉
MOX燃料型原子炉は、原子炉のウラン燃料の代わりにMOX燃料を使うタイプの原子炉です。
ウラン燃料との違いは、原子炉本体温度に合わせて大幅に発電量が上昇することです。
※高温になった原子炉は周囲にダメージを与え、一部ブロックを破壊するのでご注意ください
例えば下のようなQuad Fuel Rodの原子炉と比較してみます。

Quad Fuel Rod(Uranium)を一つ使った設計の場合、
出力は60EU/tとなりますが、
MOX燃料の場合、原子炉本体の温度をうまく調整すると

パーツのコストは跳ね上がりますが、
一つのQuad Fuel Rod(MOX)から254EU/tの出力を得ることができます。
また、ウラン燃料の半分の時間で使用済み燃料棒となるため、
MOX燃料を利用するとウラン燃料の倍の速さでプロトニウムを集めることができます。
時間に関してはデメリットでもあるのですが、
以前紹介した
IC2exの原子炉の無限稼働システム (for Minecraft 1.12.2)
まで組み上げれば、特に気にすることなく使えると思います。
◆ MOX燃料について
MOX燃料は3種類あります。
DualはFuel Rodを2つ並べて配置した物と同等の発熱・出力となります。
Quadは4つ隣接した者と同等の発熱・出力となります。
Icon | Name | 発熱[hU/s] | 出力[EU/t] |
---|---|---|---|
![]() | Fuel Rod(MOX) | 4 | 5 |
![]() | Dual Fuel Rod(MOX) | 24 | 20 |
![]() | Quad Fuel Rod(MOX) | 96 | 60 |
ウラン燃料と同様に、MOX燃料でも隣接して並べた場合にパルスによる上昇があります。
パルスに関する説明は今回は省略します。
簡単に言えば、燃料同士を並べると発熱と出力が跳ね上がるってことです。
◆ モジュールの効果
各モジュールの効果をおさらいしておきましょう。
# 冷却モジュール
Icon | Name | 本体冷却[hU/s] | パーツ冷却[hU/s] | パーツの蓄熱量[hU] |
---|---|---|---|---|
![]() | Heat Vent | 0 | 6 | 1,000 |
![]() | Advanced Heat Vent | 0 | 12 | 1,000 |
![]() | Reactor Heat Vent | 5 | 5 | 1,000 |
![]() | Over Clocked Heat Vent | 36 | 20 | 1,000 |
この表の
パーツ冷却はパーツ自体の冷却能力を表しています。
本体冷却とは原子炉本体温度に対しての冷却能力です。
MOX燃料型原子炉の場合本体の温度を変動させずに冷却を行わないといけません。
なので、本体の熱に対して影響がない


ちなみに、
原子炉の本体の温度は稼働を停止してパーツを全部取り除いた場合でも保たれます。
なので、温度を調整する時のために、

単体で原子炉の温度を下げることができるので作っておくと良いでしょう。
# 熱交換モジュール
Icon | Name | 熱交換速度 (本体)[hU/s] | 熱交換速度 (隣接)[hU/s] | パーツの蓄熱量[hU] |
---|---|---|---|---|
![]() | Heat Exchanger | 4 | 12 | 2,500 |
![]() | Advanced Heat Exchanger | 8 | 24 | 10,000 |
![]() | Reactor Heat Exchanger | 72 | 0 | 5,000 |
![]() | Component Heat Exchanger | 0 | 36 | 5,000 |
冷却モジュール同様、原子炉本体温度に影響を与えない


◆ モジュールの役割と熱の流れ
MOX燃料型原子炉で一番重要な要素が、


「隣接するモジュールから熱を吸い取って、蓄熱可能なところに再分配する」
という働きをします。
図で示すと次のようなイメージをしてもらえれば良いと思います。

(説明のため他のパーツは配置していません)
青いマスは熱を吸い取るマスです。
青いマスから吸い取った32[hU]の熱は、


実際には隣接パーツによって動きが変わりますが、だいたいこんな感じです。
実際にパーツを配置した例では、

こんな感じで熱が分配されます。





ポイントは

これは熱を吸い取る力であって、分配する能力には影響がないということです。
また、表にはありませんでしたが、

それは、隣接するモジュールを冷却する効果です。
次の図のように配置すると、



もし4つ隣接した形であれば、4方向あわせて16[hU/s]冷却能力が増えるので、
使い方次第では強力です。
ここで、はじめに見せたMOX型原子炉の熱の動きを解説すると

燃料は隣接するモジュールに熱を伝える効果があり、
また、燃料に隣接しているモジュールが一つしかないため、

一番上の

そこから左右の

残りの72[hU]が下に配置されている

上から2番目の

残りの48[hU]が次の

一番下の


◆ 実際の設計について
実際の設計手順は以下のようにやっています
- メルトダウンせずに1サイクル回るかのシミュレーション
- クリエイティブモードで作成
- 稼働して30秒確認
- 3分後に確認
- プレイワールドに作成
原子炉の熱の動きをシミュレーションしてくれるリアクタープランナーというツールがあります。
https://github.com/MauveCloud/Ic2ExpReactorPlanner/releases
まず、こちらでリアクターのシミュレーションをします。
個人的には、放置しても爆発しない1サイクル通して稼働できるものを目指すのが良いと思います。
# クリエイティブモードで作成
メルトダウンしても良いようにクリエイティブで作ります。
あと、メルトダウンしなくても、設計ミスがあるとパーツが溶けることもあるので、
溶けても痛くないクリエイティブが良いと思います。
# 稼働して30秒確認
RS信号を入れて実際に稼働します。
その後30秒ぐらい確認します。
確認ポイントは
- 本体温度が一定かどうか
- パーツの耐久に変な偏りが無いかどうか
の2点です。
シミュレーションで成功していたものや、
WEBからコピーした設計でも
バージョンによる違いや配置ミスなどでメルトダウンの恐れがあるので
確認が終わるまでは気を抜かないようにしましょう。
シミュレーションで成功していたものや、
WEBからコピーした設計でも
バージョンによる違いや配置ミスなどでメルトダウンの恐れがあるので
確認が終わるまでは気を抜かないようにしましょう。
# 3分後に確認
3分後にタイマーをセットして、同じ項目の確認をします。
# プレイワールドに作成
3分後の確認で耐久や本体温度に問題がなければ実際に作成します。
作成後も30秒後確認、3分後確認は行います。
この手順でやっているので、まだ自分はプレイしているワールドでメルトダウンはしたことないです。
(機械の爆発は何度かありましたが…)
◆ MOX燃料の原子炉のサンプル
自分が設計した原子炉のサンプルを置いておきます。
とりあえず1サイクルは回る設計になっています。
もしかしたら、減らせるモジュールがあるかもしれません。
# 燃料節約タイプ


Reflectorはウランを使わずに効率を上げられるので、燃料の在庫が不安なときにはオススメです。
ReflectorはIridiumが用意できるまではNeurton Refractorでも良いと思います。
リアクタープランナー向けのコードは↓になります。
000914140914140900090C0A1423140A0C09140914140614140914090C0A1423140A0C09140A14141414140A14090C09140914090C09
# 高出力型

こちらはQuadを2つ隣接させて発電量を上昇させたものになります。
ウランの在庫に余裕があって、とにかく電力が欲しい場合にオススメです。
発熱はなんと320[hU] !
80%運用だと出力がPower Teir 4になるので、変圧器などで機械側の調整を忘れずに行いましょう
(自分はMFEが吹き飛びました)
リアクタープランナー向けのコードは↓になります。
090C0A0A0C0A0A0C09140A14140A14140A14140C14140614140C140A141414061414140A140A14140A14140A14090C0A0A0C0A0A0C09
◆まとめ
いかがでしたでしょうか。
かなり長い記事で読むのも大変だと思いますが、
書くのも大変でしたw
これからMOX燃料型原子炉の設計にチャレンジしようとしている方の参考になればと思います。
間違いなどがありましたら、できれば参考ページを添えて指摘してもらえると助かります!
◆ 参考資料
日本語WikiのIC2のページ(情報が少し古い)
https://www26.atwiki.jp/minecraft/pages/778.html
IC2wikiの情報(英語)
https://wiki.industrial-craft.net/index.php?title=Nuclear_Reactor
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